2004年1月の湖水観測結果より
 

 1月16日の観測日の数日前から、北海道オホーツク海沖に、台風なみの低気圧(気象用語で爆弾低気圧
 とも呼ぶ)が居座ったため、霞ヶ浦地方は強い西風が吹き荒れました。霞ヶ浦河川事務所のホームページ
 のリアルタイム情報では、湖心で20m/秒の強風が吹く状態が2〜3日続きました。このため湖心で最大3m、
 東岸の麻生町小高の自動観測所で5mもの高波が発生し、底泥の巻上げがおきました。
  1月16日には強風は収まったが、白濁に加えて底泥の巻上げによる濁りが加わって、透明度は各地点で
 20〜30cm程度で、当協会研究室が4年ほど前から定期観測をはじめて以来最悪の状態でした。
  それを反映して、溶存酸素は高いが懸濁物が多く、窒素やリン濃度も高めでした。動物プランクトンで
 は、各地点でイサザアミの発生がみられましたが、ミジンコ類やワムシ類は皆無に近い状態でした。
  植物プランクトンは、全体に少なめでした。これは冬季の低水温期であること、濁りがひどいことが影
 響していると思われます。昨秋から注目されているスケレトネマは、昨年10月や11月に比較して約10分の
 1程度に減少していました。
 
 
霞ヶ浦水質調査研究会