2004年4月の湖水観測結果より
 
 
  穏やかな天候の朝、船のエンジンオイル交換後の出港となった。沖合では相変わらず白濁が観察された。
 しかし、透明度は先月よりは良い。水の色は、やや緑がかって、植物プランクトンの増殖(春のブルーム)
 を示していた。ほとんどの観測地点で、イサザアミがプランクトンネットに入った。しかも抱卵している
 成熟個体と孵化して間もない小さな個体が多数観察された。イサザアミは、他の動物プランクトンを捕食
 するが、自身は魚の餌になるので霞ヶ浦の物質循環の中で重要な位置にあると考えられている。観測の後
 半は午後にずれこみ、風が出て、やや波浪が高くなった。
  水質では、縣濁物(SS)が先月に続いて高く、春期の植物プランクトンの活動を反映して、溶存酸素、
 pH、CODが高かった。動物プランクトンではケンミジンコ類が少ないが、イサザアミ発生の影響と考えられ
 る。
  植物プランクトンでは、珪藻類が多かった、このうち、スケレトネマが高浜入りで多かったことが注目
 される。藍藻類、緑藻類は少ない。
  
 
霞ヶ浦水質調査研究会