2004年8月の観測結果より |
今回は、茨城大学農学部のインターンシップ学生2名が同乗しての観測になった。水面にアオコが浮い ている土浦港を出ると、沖合では相変わらず、かなりの濁りが観察された。場所によっては、やや赤っぽ い水色だった。湖面には漁船は出ていなかった。 分析結果では、どの地点でも縣濁物が多かった。COD は高浜入が高かったが、他地点は低めだった。 動物プランクトンのうち、夏のミジンコであるゾウミジンコ類が大量に発生していた。一方、植物プラ ンクトンでは、藍藻類がほとんど計数されなかった。これは、今夏の猛暑でミクロキステイスは発生した が、風によって沿岸に吹き寄せられるため、沖合では少ないと考えられる。珪藻類では、メロシラ類が多 かった。 プランクトンネットでやや深い層を引くと、糸状の長いメロシラ類が入り、サンプル瓶内で浮泥状に沈 殿した。このような現象は、最近数年間の観測では初めての経験であり、1m以下の深い層では濁りのた め、太陽光がほとんど届いていないと思われるが、メロシラ類は弱い光でも増殖できるのであろうか。な お、水色が赤っぽい地点では、スケレトネマが観察された。スケレトネマは昨秋のコイヘルペスウイルス による養 殖鯉大量死の時期にも発生しており、今後の動向が注目される。 |
霞ヶ浦水質調査研究会 |