2005年8月の湖水観測結果より(8月18日、曇りのち雨) |
今年の夏もかなりの猛暑が続いた。観測当日は気温、水温ともに高く、風がほとんどなかったが、午後 は、夕立の黒雲と競争するように帰港した。霞ヶ浦水系では8月上旬にハクレンの死体が約5000匹、岸辺 に寄せられ国土交通省が回収にあたったが、観測当日もまだ未回収の死体が沖合いで目についた。7月の 観測では溶存酸素が低かったが、酸素不足の傾向は8月上旬まで続き、これがハクレンなどの大量死の一 因である可能性がある。なお、江戸崎入などでは、横引きの漁船が操業し、玉造沖では、カワウやコアジ サシの群れが目立った。 湖水は、やや白濁気味で、透明度は1m以下の地点がほとんどだった。硝酸態チッソ及びリン酸態リン 濃度が高く、植物プランクトンが少ない状況を反映していた。CODは、高浜入り以外は低かった。動物 プランクトンでは、今回どの地点でもワムシ類が多く発生しており、最近数年間はなかった現象である。 夏期は動物プランクトンによって植物プランクトンが捕食されつくしてしまうようだ。秋には、水温低下 により動物プランクトンが不活発になり、再度植物プランクトンが増殖することが予想される。 |
霞ヶ浦水質調査研究会 |