2005年9月の湖水観測結果より(9月15日、曇)
 
 
  台風が変わった低気圧により風速10mを超える強風の中、出港した。波頭が白く崩れるほどで、かなり
 観測船が揺れたが、何とか観測を続けた。大山沖で最も波が高く、船体が波の上に乗り上がり、一瞬の無
 重力状態の後、波の底に叩きつけられ、かなりの衝撃がある。荒海を乗り切る水夫になった気分を味わえ
 る。船長はじめ観測員は慣れているので恐怖感はないが、高浜入りでの観測を最後に帰路につくころには
 全身の筋肉と三半規管が疲労を訴えていた。
  残暑で水温が高く、プランクトン相はまだ夏の名残で、動物プランクトンが多く、植物プランクトンが
 少ない。特にワムシ類が非常に多いことが今夏の特徴。波浪による底泥の巻上げで懸濁物が多く、プラン
 クトンネットにはツボワムシと等大の黒い粒子が多数入る。これは強い波浪時にのみ見られるもので、顕
 微鏡で観察すると光が透過せず、密度が高い印象を受ける。この粒子は静穏時には沈降するので、白濁の
 原因ではないようだが、正体不明である。
 
 
 

時化てきた大山沿岸。
 

自衛隊ヘリ水上訓練風景。 
 
霞ヶ浦水質調査研究会