10月13日の湖水観測結果から | ||
今年の秋は霞ヶ浦を直撃する台風がなかった。岸辺から見ると穏やかな印象を受けても、調査船で沖に 出ると波浪がかなりあることが多い。沖合いでは、先遣隊のようなカモの小群が、すでに渡って来ていた。 底引きの漁船、バスボートが出ていたが、数は少なかった。 今回は高浜入り以外の定点で、強い白濁が観察された。昨年の雨台風で、それまでの白濁湖水が入れ替 わって以来、ほぼ一年ぶりである。透明度は55cm程度であり、太陽光が湖水に入射しないので、植物プ ランクトンが増殖しにくい状況が再現されているようだ。実際、プランクトン分析では、植物プランクト ンが極端に少なく、動物プランクトンの餌不足が生じている状況であり、この冬から来春にかけて、西浦 でのワカサギやシラウオの生息状況に影響するのではないだろうか。 10月13日の観測日の後、約1週間、秋雨前線が停滞し、ややまとまった降水量があったが、透明度が改 善したか気になるところである。 化学分析の結果を見ると、植物プランクトンが少ないことを反映するように、硝酸態窒素、リン酸態リ ン濃度が高めだったのに対して、CODは低かった。 |
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白濁した三又沖心の水 |
プランクトン採取(高浜入心) |
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霞ヶ浦水質調査研究会 | ||