2006年1月12日の湖水観測結果から |
12月から続いていた数十年ぶりの寒気がややゆるんで、穏やかな湖面だった。桜川河口では、臨時に常 磐線鉄橋まで遡り、結氷状況を観察した。1〜2cmの厚さの氷を砕氷船のように割りながら、ゆっくり航 行し、記録写真を撮った。試しに透明度を測定したところ、鉄橋下で2.3mの川底に透明度板が着底したが、 まだ見えていた。この時期、桜川の透明度は良好のようだ。 例年1月は越冬カモ類が多いが、今年は寒さが厳しいせいか、少なめに感じた。カモたちは寒さを避け て、もっと暖地へ移動したのだろうか。それでもカワウは約 300羽の群れで湖面を低く旋回して飛んでい た。表層を泳ぐ小魚の群れを追い込んでいたのだろうか。寒さがやわらいだせいか、湖面には数隻の漁船 が出ていた。美浦村大塚沖では、底泥浚渫船と中継船が出ていた。 水温は3℃台で、冷水温を好むワカサギにはよいかもしれない。しかし餌であるケンミジンコの発生は、 低温のためか多くはない。一方、植物プランクトンでは、特にヒメマルケイソウが優占種で、高浜入りで は大発生といってよいほどだった。植物プランクトンの発生と水温低下のためか、溶存酸素とpHが高か った。湖水の濁りはかなり薄らいだが、透明度は80〜90cm程度だった。高浜入りの湖水の色はやや赤褐 色で、ヒメマルケイソウの発生によるものと思われる。 |
1月12日の桜川の氷 |
霞ヶ浦水質調査研究会 |