2006年4月の湖水観測結果から
 
 
  4月13日。濃霧の中、出航した。風がなく湖面は穏やかだが見通しが悪く、船長は減速航行で慎重に船
 を進めた。霧は昼過ぎには薄れてきたが、全体に調査時間がかかった。同日の濃霧のため、東京湾口の浦
 賀水道で海難事故が起きていたことを帰港後に知った。
  3月の観測時より透明度がよく、懸濁物も減少していた。冬から早春にかけての強い波浪が霞ヶ浦の水
 質に影響していることを実感する。このことは陸上から霞ヶ浦を見ていただけではわからないことである。
  植物プランクトン相では、2−3月のキクロテラ(ヒメマルケイソウ類)の春のブルームが終わりかけ、
 COD もやや減少していた。シネドラ(ハリケイソウ類)のブルームは今春の西浦では起きなかったことに
 なる。シネドラは北浦では多いので、濁度や透明度の差が北浦と西浦の植物プランクトン相の違いに影響
 しているかもしれない。
  動物プランクトン、特にケンミジンコ類の幼生であるノープリウスが高浜入り以外で少なかった。
 
 
 
 
 左:無料になった霞ヶ浦大橋。桁下は非常に低く大型船や帆船は通航不能。右:行方市玉造の水の科学館『虹の塔』。
 
霞ヶ浦水質調査研究会