2006年7月13日の湖水観測結果から |
梅雨の晴れ間、アオコが発生し始めた土浦港を出航した。船が移動中は涼しいが、観測時に停船すると、 蒸し暑さを感じる。湖上では10隻あまりの横引きトロール漁船が目に付いた。土浦入奥、高浜入奥で透明 度が低いが、湖心では透明度が良く、航跡が白かった。 動物プランクトンでは、オナガミジンコが増加してきたが、ゾウミジンコの発生はまだだった。植物プ ランクトンは、全域で少ない。沖合いではミクロキステイスはほとんど見られず、糸状藍藻類がやや多か った。糸状藍藻類は、北浦や高浜入りでは近年も観測されているが、西浦の本湖ではほとんど発生してい なかったもので、長引く梅雨による日照時間不足を反映しているかもしれない。梅雨明け後の植物プラン クトン相が注目される。 化学分析結果では、高浜入り以外でCODが低く、また全水域で窒素やリンの濃度が低く、良好な水質 と言えるが、降雨量が多いことが影響していると思われる。なお翌14日も晴れて、土浦港で中等度のアオ コ発生となったが、その後長雨が続き、増水して水位が上昇して、7月23日にはアオコは肉眼的には確認 できなかった。 |
左:湖心水質水位監視所。異常に穏やか。 右:航跡が白く水は緑で綺麗に感じる。 左:稲敷市浮島小袖ヶ浜沖を航行中。 右:土浦港京成マリーナ内に漂うアオコ。 |
霞ヶ浦水質調査研究会 |