2006年10月12日の湖水観測結果から
 
 
  10月6日から7日にかけて、発達した低気圧が太平洋沿岸を通過し北海道沖に抜けた影響で、霞ヶ浦地
 方も風雨が強まり、約150ミリの累加雨量を記録した。このため霞ヶ浦の水位は、Y.P.+1.90m(10月8日)
 付近まで上昇した。
  観測日の10月12日には、水位はY.P.+1.50m付近まで低下したが、増水の影響が観測結果に反映された。
 この日は薄曇りで、沖合いからは、浮島が蜃気楼のように霞んで見えた。漁船にはほとんど出会わなかっ
 た。渡って来て間もない数百羽単位のカモ類の群れが、まだ落ち着かない様子で湖上を乱舞していた。
  湖水の透明度は、数日前の波浪による底泥の巻上げの影響が残ったため、1mを超える地点はなかった。
 塩素イオン濃度および電気伝導度は、各地点とも大量の河川水の流入による希釈のため低下していた。江
 戸崎入りの定点は、小野川の河川水の影響を受けやすく、COD値にも反映されていた。江戸崎入りでは、
 今回は動物プランクトン、植物プランクトンともに少なく、同様に河川水の影響が考えられる。他地点で
 は、ゾウミジンコ類が、例年どおり10月に増加していた。昨秋は植物プランクトンの数がごく少なかった
 が、今秋は中等度の発生と言える。
 
 
 
  
左:早い時間帯はガスっていた。 右:三又心で調査中。
 
霞ヶ浦水質調査研究会