2006年12月11の湖水観測結果から |
12月11日の観測は、11月に続いて穏やかな天気だった。ほとんど風がなく鏡のような湖面を調査船『が いあU世』号は滑走するように航行した。後方にはスクリューによる航跡が薄緑に染まって長く延びた。 筑波山が旧牛堀町の常陸利根川の入り口からもくっきりと眺められるほど、空気も澄んでいた。 10月の二度の増水以後、まだ強い季節風が吹かず、底泥の巻上げが少なく、土浦入りの沖宿付近での弱 い濁り以外、白濁はなかった。水色は緑がかって、秋から冬にかけてのブルーム(植物プランクトンの増 殖)が続いていた。水温は 9.5度付近で、12月としてはやや高い。顕微鏡によるプランクトン分析では、 珪藻類、糸状藍藻類が優占していた。動物プランクトンは、ケンミジンコ類とその幼生であるノープリウ スがほとんどで、数は多くない。植物プランクトンが多いことを反映して、pH,溶存酸素が高く、無機 態の窒素及びリンの濃度は低めだった。 |
左:筑波山をバックに、さざ波の土浦港を出航。 右:べた凪の大山沖江戸崎入側。 |
霞ヶ浦水質調査研究会 |