2007年1月11の湖水観測結果から
 
 
  晴天の出航となった。土浦港を出ると後方に土浦市街地と筑波山が遠ざかる。かすみがうら市牛渡沖か
 ら田伏沖には定置網が目立った。また牛込−有河沖付近では、国土交通省の浚渫船「カスミザウルス」と
 中継船「明日霞」が作業中だった。湖面で越冬するカモ類は例年より少ない印象だった。
  昨年暮れと新年早々、連続して、発達した低気圧が太平洋沿岸を通過したため、霞ヶ浦の水質も影響を
 受けた。12月27日には大雨(累計雨量 150mm)に強風(最大風速17m)が伴い、水位は1.7m(12月28日)
 に上昇した。1月7日には、強風(最大風速19m)によって底泥の巻き上げが生じ、一時的に、濁度、C
 ODが湖心でも急上昇した(霞ヶ浦河川事務所の自動観測データ)。1月11日の観測時でも、やや濁りが
 残っていた。霞ヶ浦では気象の影響がかなり大きいことを実感した。
  水温は1月としては高めの6度台だった。例年より約2度高く、晴天が続いたため、植物プランクトンの
 発生が多いようだ。温暖化の影響が霞ヶ浦にも出ているかもしれない。透明度は各地点で低下しており、
 強風による再懸濁と植物プランクトンの多さを反映していた。
 
 
 
 
左:凪の掛馬沖水質水位波高観測所。 右:美浦村牛込沖の圧送船『明日霞(あすか)』。
 
霞ヶ浦水質調査研究会