2007年3月19日の湖水観測結果から
 

  先月同様、季節風によるシケを回避して、19日の出航となった。土浦港は水の色がやや茶色を呈し、チ
 リ状の微細な植物プランクトンが大発生していた。いわゆる淡水赤潮の状態で、6箇所すべての定点で同
 じ状況であり、春季のブルーム(植物プランクトンの増殖)が最大に達した印象だった。美浦村牛込沖で
 は、国土交通省の底泥浚渫船と中継船が稼動していた。この日、午前中は穏やかな天気だったが、午後の
 帰路は波頭が白く崩れる程度にシケて、調査船はかなり、波に翻弄された。
  水質では、ブルームを反映して各地点で COD値が高く、高浜入りでは11mg/lを超えた。同時にpH、溶存
 酸素が高いことも、植物プランクトンの大発生によると考えられる。逆に無機態窒素やリン酸態リンはや
 や低めだった。春季のブルームは、白濁が顕著だった当時は観測されなかったものである。優占種はニッ
 チア(ササノハケイソウ)類で、2002年春以来である。
 
 
 
 
左:ニチア(ササノハケイソウ)による赤潮。 右:高浜入での調査風景。
 
霞ヶ浦水質調査研究会