2010年8月4−5日の湖水観測結果から
 

  8月4日から5日にかけて、月例の定期観測6地点に加えて、夏季と冬季に実施している逆水門方向8
 地点、合計14地点の観測を行った。雲が一部見られたが、2日間ともほぼ快晴で日差しが強かった。風速
 3〜4m程度の風が吹き、弱い波浪があった。西浦の沖宿沖、高浜入では透明度が50〜60cmと低下し、
 特に沖宿沖では植物プランクトンが少なかった。ただし両地点で懸濁物が多く、底泥の巻き上げが生じて
 いるようだ。今夏は猛暑であるが、湖上は風があり、波浪が生じていることが影響しているかもしれない。
  三又湖心では透明度が95cmだった。西浦では CODは特に高くない。動物プランクトンは、西浦、北浦、
 外浪逆浦の各水域で多く、ワムシ類が特に多く発生していた地点もあった。このことから、夏季は動物プ
 ランクトンによる植物プランクトンへの捕食圧が相当高いことが考えられる。
  塩化物イオン濃度は逆水門下(利根川との合流地点)でも特に高くはなく、利根川の河川水が河口部の
 塩分が高い水域を押し出していた。逆に冬季では、関東地方の降水量が少ないために利根川の流量が低下
 し、塩分濃度が高い汽水域が上流に遡ってくることが、約10年にわたる年2回の本観測でも裏付けられて
 いる。
  北浦湖心(北浦大橋下流)や外浪逆浦では、CODが8mg/l台と高く、植物プランクトン量を反映している
 ようだ。

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  この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義
 が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募
 っています。

  連絡先TEL:029-835-2252 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
  また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びか
 けるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
 
 
 
 
潮来西部の沖合、あやめタンクが見える。 潮来市の水郷マリーナ沖を徐行で通航
 
潮来前川、前川水門(水雲橋)と潮来ホテル。  鹿島市大船津と潮来市延方を結ぶ神宮橋
 
潮来市。前川水門と新しくできた親水デッキ。 神栖市宝山常陸川水門の大閘門を通行中。
 
常陸川水門の大閘門通船要求操作中。 常陸川水門の大閘門3門中の中央門。
 
利根本川下流部。銚子市。北岸、南岸とも風車が見える。 銚子港の市場前。地元以外の漁船数も非常に多い。
 
銚子沖。黒潮の異常接近で濃紺。透明度20<で測定不能。 今年完成した水の郷さわらと佐原港ビジターバーズ。
 
霞ヶ浦水質調査研究会