2011年4月14日の湖水観測結果から
 
 
  東日本大震災の影響で中断していた定期観測(西浦6定点)を再開した。今春は桜の開花が遅れたため
 まだ散り残る桜花を眺めながらの出航となった。大震災の影響で沿岸干拓地などでは液状化現象で大きな
 被害が発生し、湖岸堤は各地で亀裂や段差が生じ、国土交通省等が復旧工事を進めているが、湖上からは
 いつもと変わらぬ風景だった。漁船やレジャー船は少なかった。高浜入では、国土交通省の浚渫船が出て
 いた。
  春の霞ヶ浦の湖水では、珪藻類(ハリケイソウ類が優占)がとても多く、透明度を低下させ、CODの値を
 押し上げる。藍藻類もやや多くなっていた。動物プランクトンのうち、この季節には少ないはずのゾウミ
 ジンコが見られた。またカブトミジンコもやや多かった。白濁が生じていた2003〜2004年頃、カブトミジ
 ンコは見られなかったものである。近年観察される春の植物プランクトン増殖、透明度の季節変化、ミジ
 ンコ類の季節変化は、水質面や水産の視点からは良い傾向と言える。COD、窒素、リンなどの富栄養化の指
 標項目から見た限りでは、今回の水質観測結果に大震災の影響が直接湖水に出ているとは言えなかった。

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  この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義
 が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募
 っています。

  連絡先TEL:029-835-2252 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
  また(株)ラクスマリーナ様では『調査船はいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びか
 けるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
 
 
  
 
好天に恵まれた浦上。
 
久々の調査風景左と帰路の出航前。少し時化てきた。
 
霞ヶ浦水質調査研究会