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この冬は冬型の気圧配置の日が続き、寒い日が多かったが、観測日にはやや穏やかな天候となった。1日目は終日曇天だったが、2日目は快晴となった。また懸念したほど風は強くなかった。
各定点の透明度はいずれも1mを越えて良好だった。特に北浦湖心では、2.15mを記録した。これは、ワムシ類の大発生により捕食圧がかかり、植物プランクトンなどの懸濁物が少ないためと考えられる。北浦湖心では
COD値も低かった。他地点では、珪藻類のブルーム(春の増殖)が始まっており、これから3〜4月にかけて、さらに増えることが予想される。増殖した珪藻類はワムシ類の餌となり、ワムシ類の増殖につながり、それはワカサギ稚魚の餌となるので、今年もワカサギの好漁が期待される。
今年2月の時点では、霞ヶ浦・北浦の生態系は健全な季節変化を示しており、水質も良好と言える。なお、逆水門下の地点では、水が赤茶色で赤潮状態だったが、これは褐色鞭毛藻類のクリプトモナスが大発生したためであった。
いくつかの地点で、湖上の空間放射線量を測定した。空間放射線量は銚子の利根川河口でやや高かったが、他地点では特に高い数値は出なかった。帰路は利根川に入り、佐原から横利根閘門を通過した。震災で被災した堤防の本格的復旧工事が各所で行なわれていた。
今回の逆水門方向湖水観測は、平成23年度「いばらきコープ環境基金」からの助成を受けて実施されました。同基金に感謝いたします。
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この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。連絡先TEL:029-835-2252 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びかけるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
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