2014年 6月16日 湖水観測結果について
 運よく梅雨の晴れ間の観測となった。直前の2週間、かなりの雨量があり、河川から流入した泥水の影響が懸念されたが、沖合の各定点では透明度が80〜90cm程度だった。しかし、高浜入り(桃浦沖)ではレベル4程度のアオコが全面に発生しており、透明度は30cmだった。電気伝導度、塩化物イオン濃度は雨が多い時期を反映して、やや低めだった。COD 値は高浜入で高かった。無機態窒素では、アンモニア態窒素が沖宿沖で、硝酸態窒素が高浜入でやや高かった。高浜入ではリン酸態リンもやや高かった。
 動物プランクトンは、4月に多かったワムシ類が姿を消し、替わってオナガミジンコが増えてきた。ケンミジンコとその幼生であるノープリウスもやや多かった。ゾウミジンコは全く発生していなかった。大型のカブトミジンコ(ダフニア)は少なく、植物プランクトンを摂食して透明度を上げるほどではなかった。牛渡沖でイサザアミが数年ぶりに発生していたことは特筆される。
 植物プランクトンでは、牛渡沖で珪藻類のキクロテラ(ヒメマルケイソウ)、藍藻類のアファノカプサ類が多かった。高浜入では浮上性のミクロキスティスは多いが、他の藍藻類は特に多くない。今年は6月の時点で、高浜入全面でミクロキスティス(アオコの主体)の発生が見られたが、これから盛夏に向けて、アオコがどのように推移するのか注目される。
 
 この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。
 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
 また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びかけるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
  

プランクトン採取               採取したプランクトン

めずらしく穏やかな水上

アオコに覆われた高浜入                   調査中風景
霞ヶ浦水質調査研究会