2013年7月28日〜29日湖水観測結果について(長軸方向を含む)
 
 
 猛暑の天気予報の中、土浦港を出港した。陽射しは強いが霞ヶ浦の湖上は適度の風があり、涼しい。表層水温も30度を超えない。銚子に近づくにつれ、海洋性気象の影響でさらに涼しく感じた。ただし、日焼けに注意が必要だ。今回は二日間の観測で好天が続き、風と波浪が強くなかったことは幸運だった。
 土浦港ではアオコは見られなかった。霞ヶ浦(西浦)、北浦の定点でも水面のアオコはなかった。透明度は90〜100cm程度だが、沖宿沖、高浜入では50cm程度と低かった。pHはやや高いが、植物プランクトンによる光合成が活発であることを示している。窒素とリン濃度では、湖水では特に高い水域はなかったが、佐原沖の利根川ではやや高かった。。CODは、高浜入と潮来沖でやや高かった。
 動物プランクトンでは、夏期としては例年どおり、オナガミジンコが優占していた。植物プランクトンでは、糸状藍藻類であるフォルミディウムが高浜入と三又湖心でやや多かった。ミクロキスティスは、どの水域でもほとんど見られなかった。
 塩化物イオン濃度と電気伝導度は、逆水門上流地点で、震災前の水準に戻っていたが、逆水門下流地点では高く、塩分濃度が高い水が今回も逆水門直下に迫っていた。
 
 
 この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。
 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
 また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びかけるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
 
 
  

出航時は曇。風はそよ風で比較的涼しかった。        牛渡沖から見るかすみがうら市の県西用水の取水場

プランクトンネットにはノープリウス。                 歩崎沖の鯉の養殖場網生簀。

行方市玉造の鯉の養殖場。                    横利根運河を佐原港往復。

左:常陸川大閘門閘室内通航中。 右:銚子沖。冷涼。1m程度の緩やかなうねりがあるが、画像には映りにくい。
 
霞ヶ浦水質調査研究会