12月11日に予定していた観測が、天候悪化で、28日に延期して実施した。高気圧で無風、波も無しの好条件。霞ヶ浦で越冬する多数のカモ類が翼を休める中を調査船が航行。カモたちは一度飛び立って船をやり過ごすが、すぐ水面に降りる。近年は越冬するカンムリカイツブリが増えているが、この日も約40羽の群れが牛渡沖で見られた。
湖水の透明度は、6定点全てで1mを超え、良好だった。その他の現場データに異常は見られない。分析の結果は、無機態の窒素、リンともに低い値だった。CODは5.0mg/L前後で植物プランクトンも少なかった。一方、ワムシ類は多かった。12月は水温が低く、日長時間も最短であり、植物プランクトンが最も少ない月である。それを反映して透明度が高く、CODが低く、例年どおりだった。冬から早春にかけてワムシが多いことも例年どおりで、季節感がある健全な変化といえる。
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