北海道方面で発達した爆弾低気圧の影響で波浪が高かったため、12月 5日に予定していた観測を14日に延期して実施した。この日は終日曇天で、午後にはやや波が高くなった。
水温は12月としては高く、10〜11度だった。透明度は80〜 100cm程度だったが、波浪による底泥の巻上げがあり、水色はやや橙色がかっている地点が複数あった。無機態窒素、リン酸態リンの濃度に特に異状はなかった。この季節としては、COD 値がやや高めの地点があったが、底泥の巻上げで水中に浮泥成分の微粒子(顕微鏡によるプランクトン計数時に観察)が懸濁していたことが影響しているようだ。水色が橙色がかっていたのも、底泥の巻上げの影響があったようだ。
植物プランクトンでは、キクロテラ(ヒメマルケイソウ)等の珪藻類が優占していた。
今後、ハリケイソウ類やタルケイソウ類が増えてくることが予想される。12月は、糸状藍藻類はほとんど発生していなかった。動物プランクトンでは、この冬もワムシ類が多く発生していた。12月としては、2010年以来、連続してワムシが多く発生している。
またゾウミジンコやカブトミジンコも多くはないが発生していた。
本来の霞ヶ浦では、珪藻類とワムシ類は早春の2月頃から多くなるが、地球温暖化による暖冬傾向の影響か、水中でも季節が早まっているような印象であった。 |