肌寒い天候が続き、桜の開花が遅れ気味の中、4月3日の出航となりました。この日は午前から午後にかけて晴れが続くが、夕刻には雷雨の予報がありました。出航時は無風で、コッペパンをちぎったような綿雲がいくつも浮かんでいましたが、昼近くには雲の輪郭が崩れ、雲どうしが繋がって雲量が多くなりました。午後は湖上でも風が出始め、帰港時には白浪が立ち、調査船はピッチング(進行方向の揺れ)しましたが危険を感じるほどではありません。春雷が土浦地方に轟きわたったのは帰港後、暗くなってからでした。
西浦6定点での観測では、透明度は1.0〜1.2mほどでした。水温は12.0℃前後、溶存酸素は水面近くで12.0~13.0mg/L程度で飽和に近く、pHは
8.5程度でした。植物プランクトンは各地点で珪藻類のハリケイソウ類、タルケイソウ類、ヒメマルケイソウ類が優占していましたが、大発生というほどではありません。これは動物プランクトンのツボワムシ類が大発生していたため、その捕食圧が強く植物プランクトンにかかり、珪藻類の増殖が抑制されたと考えられます。ツボワムシが大発生していたことから、ワカサギとシラウオ稚魚の初期餌料が豊富で、今後ミジンコ類(ケンミジンコ以外)が順調に発生すれば、今年は好漁が期待されます。COD
、無機態窒素、リン酸態リンは比較的低めでした。 |