2017年 4月 3日 湖水観測結果について
肌寒い天候が続き、桜の開花が遅れ気味の中、4月3日の出航となりました。この日は午前から午後にかけて晴れが続くが、夕刻には雷雨の予報がありました。出航時は無風で、コッペパンをちぎったような綿雲がいくつも浮かんでいましたが、昼近くには雲の輪郭が崩れ、雲どうしが繋がって雲量が多くなりました。午後は湖上でも風が出始め、帰港時には白浪が立ち、調査船はピッチング(進行方向の揺れ)しましたが危険を感じるほどではありません。春雷が土浦地方に轟きわたったのは帰港後、暗くなってからでした。
西浦6定点での観測では、透明度は1.0〜1.2mほどでした。水温は12.0℃前後、溶存酸素は水面近くで12.0~13.0mg/L程度で飽和に近く、pHは 8.5程度でした。植物プランクトンは各地点で珪藻類のハリケイソウ類、タルケイソウ類、ヒメマルケイソウ類が優占していましたが、大発生というほどではありません。これは動物プランクトンのツボワムシ類が大発生していたため、その捕食圧が強く植物プランクトンにかかり、珪藻類の増殖が抑制されたと考えられます。ツボワムシが大発生していたことから、ワカサギとシラウオ稚魚の初期餌料が豊富で、今後ミジンコ類(ケンミジンコ以外)が順調に発生すれば、今年は好漁が期待されます。COD 、無機態窒素、リン酸リンは比較的低めでした。
 この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。
 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
 また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びかけるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
沖宿ー防衛技研沖で現地調査終了後
電気伝導度計測のため、スポイトで吸引 高浜入心から霞ヶ浦大橋方面の眺望
麻生漁港東防波堤接岸風景
今年の調査日はほとんど桜が咲いていなかった。調査1週間後10日(月)の桜川の桜
霞ヶ浦水質調査研究会