2017年12月 4日観測結果について
本年10月に台風が二度日本列島を縦断し、霞ヶ浦流域にもかなりの雨を降らせた。その結果、水位がY.P. 2.0mまで上昇した。その後水位は、国土交通省による逆水門の操作により1週間ほどで平水位に戻った。これは湖水がかなり入れ替わったことを意味するので、水質改善が期待された。また、水産関係者の話では、秋以降、漁獲されたワカサギの魚体が大きく、12月時点ですでに成魚の大きさに達している。実際、行方市の産直店「こいこい」で売られている焼きワカサギは大きく、卵が成熟しつつあるようだ。また北浦では、シラウオの好漁が続いている。こうした情報が入っていたので、今回の観測結果が注目された。
この日の天候は、風は弱いが雲が厚く上空を覆い、雲の層を通過してくる光も弱かった。水温は10度程度。電気伝導度、塩化物イオン濃度は、かなり低い。透明度は各地点で1m弱を示し、期待したほどではなかった。各地点のCOD値は5〜6mg/L程度で低めだった。無機態の窒素、リン濃度は平年並みかやや低めだった。植物プランクトンは少なかった。動物プランクトンでは、高浜入りと沖宿沖でツボワムシとフクロワムシがやや多かったが、他地点では少なかった。
例年12月は水温が低く、日照が(日長時間、光強度ともに)最も弱い時期にあたるため、植物プランクトンの発生が少ない。これを反映して動物プランクトンも少なく、COD値、無機態窒素やリン濃度も低い傾向にあるが、さらに今回は10月の降雨で湖水が相当入れ替わった効果も出ているようだ。ワカサギは夏の解禁日頃には数が少なくて不漁ぎみだったが、12月に魚体が大きいのは、一匹あたりの餌のプランクトン量が相対的に多くなったために、秋以後の成長が良くなったからと説明できるかもしれない。北浦では、当会としては定期観測をしていないが、シラウオが好漁とすれば、餌となる動物プランクトンが秋期に多かったのかもしれない。行方地域の産直の店では、うすく塩味がついたシラウオ煮干や生シラウオが販売されている。
 この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。
 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
 また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びかけるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
研究会忘年会明け。筑波山から出発。辛うじて富士山が見えている
曇天の出航 玉造桟橋
玉造桟橋 三又沖航行中
日没後帰港
霞ヶ浦水質調査研究会