2018年 6月 4日の観測結果について
 梅雨入り直前の観測となった。今回は常連スタッフを含めて総勢10人が参加した。白い雲がわずかに台地上に発生していたが、湖上は快晴だった。透明度は5月より良好で、沖宿沖以外の5定点で、1m程度だった。三又湖心、高浜入以外の4定点で弱い白濁が認められた。高浜入では水面に薄い油膜状のものが張っていた。塩化物イオン濃度は高くなかった。
 動物プランクトンのうち、ワムシは皆無で、ケンミジンコとそのノープリウス幼生が優占していた。ゾウミジンコ、カブトミジンコ、オナガミジンコは観察されなかった。5月に続いてイサザアミが5地点で認められた。イサザアミが他の動物プランクトンを捕食しているとみられる。
 植物プランクトンは、珪藻類、藍藻類、緑藻類ともに、少しずつ発生しており、優占している種類はなかった。糸状藍藻類(フォルミデイウムなどのプランクトスリックス類)はほとんど発生していなかった。
 化学分析結果では、COD、無機態窒素、リン酸態リンともに、高い値ではなかった。
今後、夏場に向けて、プランクトン相の推移がワカサギ、シラウオの成長へどのように影響するのか、ミクロキスティス(アオコ)は発生するのかに注目していきたい。
 観測後、潮来に上陸。参加者は加藤洲十二橋めぐり、花盛りのアヤメ園と前川を行き交う櫓舟、爽やかな風が吹きぬける古刹長勝寺の散策を楽しむことができた。
 この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。
 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
 また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びかけるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
調査風景 網イケス
牛沖 虹の塔
調査風景 調査風景、DO等は即現地計測
満開の潮来あやめ園
透明度測定 潮来前川
霞ヶ浦水質調査研究会