6月1日は、風が弱く曇天だが、9名参加で観測を実施した。梅雨入り直前で、透明度は土浦入りと高浜入で低かったが、その他の4地点では 100cmを超えていた。これは河川からの濁水流入や波浪による底泥巻き上げが少なく、一方、春に増殖した植物プランクトンが曇天続きで抑制されたことを反映しているようだ。4月は動物プランクトンのワムシ類が優占していたが、5月には優占種がケンミジンコに替わった。6月はケンミジンコも減った。この結果が、成長してきたワカサギ稚魚が、ワムシ類とケンミジンコを盛んに捕食していることを示しているならば、水産上は好ましいことだ。7月21日のワカサギ漁解禁日の好漁不漁が注目される。COD 値は、春の植物プランクトンのブルーム(増殖)が収束したことを受けて、各定点で5月よりも低下していた。無機態のリン、窒素類は特に高くなかった。
霞ヶ浦の6月は、潮来が水郷観光でにぎわう季節だが、今年はコロナ禍で「あやめ祭り」が中止された。観光客はほぼ皆無で、あやめ、杜若、花菖蒲が、無人のあやめ園で咲いていた。加藤洲十二橋めぐりの観光さっぱ舟は運航されているが、我々以外に客はなく、貸し切り状態だった。来年はにぎわいが戻ることを期待したい。
歩崎に立派な桟橋が設置されたので、調査船で沖から接近して見学した。桟橋設置によって、ホワイトアイリス号やつくば号も歩崎に接岸できるようになり、観光ルートの選択枝が増えた。 |