冬の霞ヶ浦は、カモメ類、カモ類、カイツムリ類、カワウ、ミサゴなど水鳥が多く、調査船が近づくと、飛び立って場所をゆずってくれる。この日は好天で波浪がなく、鏡のような湖面の向こうに筑波山、加波山、吾国山、難台山、愛宕山などが碧空を背景によく眺められた。
湖水の色は茶緑白濁のところが多く、透明度は1m前後だった。12月は降雨が少なく、強風による底泥の巻き上げがなく、1年のうち植物プランクトンが最も少ないので透明度が上がることがあるが、今回は平年なみだった。
6定点のCOD値は、5mg/L台で近年としては平年なみだった。無機態窒素、リン酸態リンも特に高くはなかった。
動物プランクトン類は、ワムシ類、ケンミジンコ類(ノープリウス幼生を含む)が少し発生していた。植物プランクトンでは、優占している種はなかった。 新春には日長時間が長くなりはじめるので、2月の梅が咲くころには、植物プランクトンのブルーム(珪藻類の増殖)とワムシ類の発生が期待される。 |