2021年10月4日湖水観測結果について
1台風16号が10月1日に銚子沖約250kmを通過し、霞ヶ浦流域では暴風雨となった。同日の降雨量は、土浦地方で約60mmとなり、翌日の霞ヶ浦の水位はY.P.1.3mまで上昇したが、観測日にはほぼ平水位に戻った。今回の観測では、台風の影響が出たかが焦点だった。
 秋らしい晴天のもとで、土浦港を出航した。湖水は予想以上に濁っており、各観測定点で透明度が低かった。湖心でも60cmの透明度だった。この低い透明度は、2003年前後の白濁期以来である。その原因は、豪雨により河川から濁水が流入したこと、波浪により底泥の再懸濁が生じたこと、さらに未知の要因が考えられる。どれが主要な原因となっているかは断定出来ず、今後の継続観測が必要になる。
 植物プランクトンは、白濁の影響か、どの地点でも少なかった。動物プランクトンでは、フクロワムシ類が優占していたが、水温が高めのせいか、夏季のミジンコであるオナガミジンコがまだかなり残っていた。
 COD値は、植物プランクトンが少ないにもかかわらず、各地点でやや高かった。特に白濁が著しかった湖心で、COD値が7.6mg/Lとなり、他地点よりも高かった。
 この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。
 メール:pcom @ sea.plala.or.jp
 また(株)ラクスマリーナ様では『調査船がいあU世』で水質調査と霞ヶ浦1周クルーズに参加を呼びかけるページを作ってくださいいました。コチラからご覧いただけます。
三又沖 調査風景
麻生桟橋南西沖
麻生沖。夕日と浮島から美浦にかけての眺望 安中沖
霞ヶ浦水質調査研究会