2025年11月13日調査結果について
 10月に予定していた観測は、前日通過の台風の影響で風が強く、11月に延期した。土浦港出航時は筑波山がわずかに見えていたが、しだいに霧のような天候になった。かろうじて5箇所の定点を廻ったが、最後の天王崎沖に向かう時点で濃霧となり、10m先が見えないホワイトアウト状態だった。雲の中を航行している感覚だった。危険回避のため船長判断で天王崎沖地点は欠測とし、慎重に航速を緩めて湖心を経て帰港した。観測を始めて約20年間で、霞ヶ浦でのホワイトアウトは初経験だった。
 透明度は、沖宿沖で40cmと最も低く、時期的に農業排水の影響があるかもしれない。他地点は50cm程度で、湖心では90cmだった。動物プランクトンは、夏の代表であるオナガミジンコが消えて、秋のミジンコのゾウミジンコ、それにカブトミジンコが多かったが、9月に比較して動物プランクトンは減少していた。江戸崎入ではフクロワムシが優占していた。植物プランクトンは各地点で少なく、動物プランクトンによる捕食圧、水温低下、日照時間の減少の影響が考えられる。
 COD値は、沖宿沖で7mg/L台だったが、他地点は5mg/L台だった。各無機態窒素、リン酸態リン濃度では特に異常値は観測されなかった。

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 この湖水観測活動は、市民が作る「霞ヶ浦水質調査研究会」による自主的な調査ですが、公益的な意義が大きいものです。しかし財源不足の中で、個人の負担が大きくなっています。応援してくださる方を募っています。
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