『 がいあ 』 ニュースと航海日誌  『 2009年9月 』
2009年9月17日(木) 船長・船員2、調査員1、会員3名
地点名 天候晴時々晴曇風向風速:北東8m。気温25〜26℃
 
09:20 09:30 土浦港 (社)霞ヶ浦市民協会、定期水質調査のため出航。
09:35 09:45 土浦港ラクスマリーナ 荷物積込み、乗員4名乗船。
09:55 10:05 沖宿−防衛技研 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
10:20 10:30 牛渡−大須賀 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
10:50 11:00 高浜入心 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
11:25 11:35 三又心 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取
11:50 12:00 江戸崎入心 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
12:15 12:25 麻生・和田沖 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
12:35 13:45 麻生港 食事、休憩。
13:50 16:30 天王崎公園南 休憩。
17:10 17:20 土浦港ラクスマリーナ 荷物降ろし、乗員4名下船。
17:30 17:40 土浦港 片付等。走航距離45浬
定期水質調査のため出航。昨日までは土浦入崎浜沖の透明度は50cm程度だったというが
本日は比較的綺麗に見えた。緑色を呈していても若干泊濁が感じられる。三又沖では透
明度が比較的高く、三又心で1.3m、麻生―和田沖で1.1mに達した。今年は変な夏で北東
(ヤマセ)が多く涼しい夏だった。地球温暖化の影響ははなはだしく出ており北極の氷が
溶けたため史上初めて欧州―東アジア間に北極・ベーリング海回りの航路が開航し、先
月、独・北海発北極海回りの1号船が韓国釜山港へ入港した。今世紀中には海面が1m
上昇することになるという研究結果が発表になったが、土浦はじめ霞ヶ浦沿岸は0m近
いところが多く存在し海中に没しかねない状況である。常陸川正門の改修も必要になる
であろう。ところで前日誌の吸血ブヨであるが元茨城県内水面水産試験場 場長の浜田
篤信氏に連絡したところ非常に問題視してくれ、ベントス(底生生物・ブヨも幼虫は底
生生物である)の専門家である霞ヶ浦環境センターの中村先生を紹介していただき話を
させていただいた。中村先生の話によると今まで霞ヶ浦の定性生物で刺す虫類は確認さ
れてないとの事である。ところが逆水門より下流では汽水性と思われるブヨの襲撃を受
けたことがあったそうである。それが風で北上した可能性もあるとの事。現在、もとも
と日本にいなかった種が当たり前にいるような状態になり、東京湾にはチャウダークラ
ム(ホンビノス貝)が千葉県の名産になりつつあるし、危険なセアカゴケグモ等も中部
地方温暖域に定着してしまっている。霞ヶ浦にはカワヒバリガイ、中国淡水シジミ、台
湾シジミ、魚類も外来が種様々生息している。この吸血ブヨも南米や中央アフリカの止
水域で発生する刺されると何種かのヒトフィラリア原虫を媒介し、最悪死に至らしめる
危険な外来種なのかも知れない。中村先生は鹿島港の荷揚げ物には何がいるかわからな
いと言っておられたが、船などに乗ってか、あるいは『小虫のため気流に乗って(浜田
生談)』渡ってきたものなのか、外来の恐ろしい吸血ブヨだったら大変なことである。
幸い日本には今のところヒトフィラリア原虫もマラリアもいないが、マラリアを媒介す
るハマダラ蚊は土浦にも多数生息している。これで誰かが海外から感染して持ち込んだ
場合、それらの虫を介して流行しないとも限らない状況なのである。ハマダラ蚊も温暖
化の影響で土浦に定着したわけだし、温暖化は単なる気象の問題ばかりではなく、危険
な外来生物や疾患蔓延の危険性も秘めているということを実感しなければならない。
釣り人の皆様へ:吸血ブヨに関していえば、在来の山岳種の繁活期は6月と9月のよう
ですので霞ヶ浦でその時期に釣りをする場合、長袖、長ズボンに靴という、肌を露出し
ない格好が安全かと思われます。
2009年9月13日(日) 船長・船員2名・関係者・ゲスト大人6名・小人4名
地点名 天候晴。   風向風速:南西2m。   気温26〜28℃
 
09:30 09:40 土浦港 友人中根氏ご家族ご友人釣りのため出港。
10:00 10:40 志戸崎漁港 上陸、休憩。
10:50 11:30 佐我横須賀沖 チャネルキャット釣り。
11:40 11:50 志戸崎漁港 関係者鷹部氏とオートバイ乗船。
11:55 13:45 歩崎沖 チャネルキャット釣り。
14:05 14:10 土浦港ラクスマリーナ 関係者鷹部氏とオートバイ下船。
13:35 13:40 土浦港 航行距離浬43浬。
チャネルキャット釣りのために出港。風は穏やかだった。先に佐賀横須賀沖の漁礁付近
に停泊し釣りをしたが当たりはなかった。関係者の鷹部氏に手伝いを頼むことになり志
戸崎漁港にオートバイで来ることになったため、一時志戸崎漁港に入港し、鷹部氏が乗
船とバイクの積み込みを行った。歩崎沖に停泊し再度釣りを開始するが、当たりは中3
本と悪成績であった。以前は1時間で15本ということもあった。ここpでのつりの最中
散々な目にあった。吸血ブヨが襲来してきたのだ。最初小さな羽蟻だと気にしていなか
ったが中根さんの友人の子供たちが痒い!!と騒ぎ出しそのうちがいあ船長も刺され始
めた。ブヨは通常渓流釣りで刺されるもので清流が流れる山際の生物だと思っていた。
それがなぜ霞ヶ浦に大量にいたかはわからないが幾匹か潰してみたところやはり吸血ブ
ヨだった。がいあ船長はハーフパンツだったため足など12箇所程刺された。中根さんの
友人の女性の方は13ヶ所さされたそうである。酷いのは刺された時ではなく半日経過し
た夜であった。痒いのなんのって。赤い腫瘤と化し頭痛を伴い熱っぽくなってきて全く
眠れない状態である。ムヒアルファEXを塗ったらかゆみは止まったがなんとも不快。ス
トロンゲストステロイドのデルモベート(プロピオン酸クロベタゾール)を隠し持って
いる事を思い出し、塗布した。翌朝も腫れは引かず1日数回ムヒアルファEXとデルモベ
ートを塗布し続け、4日目あたりから収束し始めた。女性の方は病院に駆け込んだそう
である。昭和XX年。浮島水泳場で蚤(ノミ)あるいは虱(シラミ)の大発生で水泳客に大変
な被害が出たということがあったがもしかしたらこれも吸血ブヨの襲来ではなかったの
かなどと想像してしまう。なぜ清流でなく強い流れがない霞ヶ浦に吸血ブヨが集団生息
していたのかは調べなくてはならない項目だと思われる。
*ブヨ=ブユ・ブトとも言う。
2009年9月1日(火) 船長1名・船員2名
地点名 天候晴一時曇。 風向風速:東2m。 気温26〜28℃
 
09:50 10:00 潮来ホテル桟橋 東京大学歴史調査は台風欠航で延泊し帰路へ。
10:45 13:30 土浦港ラクスマリーナ 上陸、休憩。
13:35 13:40 土浦港 航行距離浬43浬。
昨日とはうって変わってべた凪の晴天。鏡のような水上を土浦へ向けて快適なクルージ
ングになった。麻生沖は緑色を呈しており綺麗だったが、三又沖心付近は昨日の台風で
艇デイの巻上げが起こったためか濁りを生じた緑色をしていた。
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