2024年4月22日(月) |
船長(代行)・船員2名、調査員1名、会員3名 |
<文:沼澤主任研究員>
今年4月の観測は桜開花に間に合わず、新緑の時期に実施したが、あいにくの曇天で、斜面林の新緑は映えない。筑波山も霞んでよく見えず、霞ヶ浦の名称そのままの景観だった。透明度は湖心では80cmだが。他地点は60cmだった。水色は茶濁。水温は17~18℃で、この時期としてはやや高い。午後は少し風が出たため、江戸崎入は欠測となった。
植物プランクトン相は珪藻類が優占し、春のブルーム(大増殖)の最中だった。動物プランクトンでは、ケンミジンコとその幼生のノープリウスが大量発生していた。食物連鎖から推定すると、これは、早春に孵化したワカサギ仔魚が少なく、その捕食圧が低いためかもしれない。7月のワカサギ漁解禁の結果が気になる。今の時期にワムシ類が少ないのは、ケンミジンコの捕食によるかもしれない。4月としては珍しいゾウミジンコとカブトミジンコが発生していた。これから夏にかけての変化が注目される。COD値、無機態各窒素、リン酸態リンは、今の季節の霞ヶ浦としては特に高くはなかった。
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