2024年12月11日(水) |
船長(代行)・船員2名、調査員2名、会員3名 |
<文:沼澤主任研究員>
土浦港を出航すると背後に筑波山がよく眺められた。冬の柔らかい日差しで、日本画のような背景の中で観測を実施した。
西浦6定点で順次調査、採水した。水温は10℃前後で、近年の12月としては例年並み。透明度は各地点で大きな差がなく、65~70cmだった。水色は、全地点で薄茶色。動物プランクトンでは、10月に皆無だったカブトミジンコが各地点で発生していた。12月にカブトミジンコが発生することは珍しい。今年はワカサギの漁獲量、現存量が極端に少なく、その捕食圧がほとんどないことが影響しているかもしれない。カブトミジンコが大発生すると、藍藻以外の植物プランクトンを食べ尽くし、透明度が上昇するが、今後の推移を注目したい。
植物プランクトンは、12月は日照時間が最も短いこともあり、少なかった。CODは、4~6mg/L台で10月同様だった。無機態リンは、どの地点でも低かった。硝酸態窒素は、やや高い傾向を示していた。アンモニア態窒素はほとんどゼロだった。電気伝導度、塩化物イオン濃度は、今年10月より低く、特に高浜入りで低かった。
全体的には、透明度が低いものの、強風と波浪による底泥の巻き上げもなく、水質は比較的良かった。
(ネット検索:「霞ヶ浦水質調査研究会」体験乗船歓迎、会員募集中、問い合わせ:090-6154-0137)
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