『 がいあ 』 ニュースと航海日誌  『 2011年4月 』
 2011年4月14日(木) 船長・船員2名、調査員1名、会員5名
発地点名 天候:晴。  風向風速:北7m。  気温18〜17℃
 
09:20 09:20 土浦港 定期水質調査のため出航。
09:25 09:30 土浦港ラクスマリーナ 6名乗船
09:40 09:55 沖宿−防衛技研 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
10:05 10:20 牛渡−大須賀 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
10:35 10:45 高浜入心 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
11:00 11:10 三又心 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
11:20 11:30 江戸崎入心 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
11:40 11:50 麻生・和田沖 採水、pH、EC、透明度、プランクトン採取。
11:55 13:30 麻生漁港防波堤 食事、休憩等。
13:30 15:45 古宿舟溜防波堤 休憩等。
16:20 16:30 土浦港ラクスマリーナ 6名乗船
16:40 16:50 土浦港 帰港後、片付等。走航距離55浬。
東日本大震災で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
実はここも被災地です。今年今まで調査できなかったことには次のような理由がありました。1月:予算により計画中止。2月:定期+長軸調査の予定であったが、船長が足の親指を骨折し歩行不能のため3月に延期になった。3月:調査前に、東日本大震災発生。霞ヶ浦流域内でも震度6強。船長は足にガラスが刺さり再び歩行困難に陥り中止。よって4月半ば、地震より1ヶ月以上経過したため本年初の調査になった。一般的な水質汚濁とは問題にならない環境破壊である放射能汚染が発生した。福島第一原子力発電所の1から3号機までの3機のメルトダウン、4号機の使用積み燃料棒溶融による莫大な量の放射能性物質、死の灰の降灰により農作物、沿海漁業に多大なる損害を与え続けている。福島、千葉、東京では水道水中の放射性ヨウ素、セシウム3種の濃度が幼児向け規制量を超えたため東京(金町上水)はじめ各地で小児への飲用規制などが行われている。
霞ヶ浦は汚濁により発生している植物プランクトンが科学的構成の似たセシウムをカリウムと間違ほぼ全量取り込み、プランクトンを濾した水には微量のヨウ素を除き、ほぼ不検出という非常に都合のよい状況が起こり、極めて安全な水道水が供給されるという負が実質上勝利という凄い奇跡を起こしている。これについては線量計による線量を基(種別ベクレルは不可能なため、線量の強弱である μsv/h[マイクロシーベルト/時間]の線量の強弱により判定)に裏付け作業を進めるつもりでいる。霞ヶ浦に流れ込んだ放射能は、3月16日に吹いた北〜北東の風により福島第一原発から運ばれたものであり、降り積もったものが降雨により霞ヶ浦に流れ込んだものである。今回、4ヶ月ぶりの出航になった。水は緑味を帯び、透明度は1m前後であった。一見綺麗に見える美しい風景であるが、土浦の空間線量は 1.5μsv/h程度と低線量被曝をずっと受け続け、また強風により積っている放射能が舞い上がるとそれを吸ったり食べたりすると内部被曝を起こす。吸い込めば肺癌の非常に大きなリスクになる。霞ヶ浦の放射能汚染についても今後様々様子を見ていきたい。
霞ヶ浦データに土浦の放射能と霞ヶ浦の水道が安全な理由につて説明するページを追加しました。
霞ヶ浦データに土浦市港町3-10付近の空間線量データページを作成し、5/20よりUP開始しました。
 

 好天の浦上。沼澤主任研究員撮影
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